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私は、医師開業免許を18歳でとった後、伝染病研究所(現在の東京大学医科科学研究所)で細菌学を専攻しているかたわら、アメリカやヨーロッパを横断する船に乗り船医となった。そこで海外の多くの諸都市を見るたびに感じたのは、なんて日本の汚物下水処理が先進国と比べて大変遅れているのだろうということだった。
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| ある時、学問的興味からアメリカに渡航する人々の検便を実施したところ、実にサンプルの95%の人が十二指腸病などの寄生虫病を患っていることが判明した。細菌学を学んでいる私は、この学問を汚物処理へと応用できないかと考え始めた。 |
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| 私は研究に研究を積み重ねた結果、”臭くない、あふれない、病原菌を撲滅させる”という三拍子揃った、当時としては夢のようなシステムのトイレを完成させた。現在のトイレのほとんどが衛生的な水洗システムなのだから、想像がつきにくいだろうが、下水道さえ整っていなかった当時はこの「城口式汚水浄化装置」はとても画期的なものだったのだ。一般の住宅だけでなく、衛生さが求められる病院を初め、学校、官庁、劇場などの施設へ瞬く間に普及し、ついには建築基準法にも採用されてしまった。 |